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5/18 三題文 その6

今回は若干お茶濁し感のある三題文なのだ。しかし本人的にはいたって真剣。三題文を考える為にこの世に生まれてきたと言っても過言ではない。

まぁ冗談はさておき、今回のお題は『狐の嫁入り』、『アイリス』、『断罪』。


・・・・・・「アイリスオーヤマ」しか思いつかん。


まぁ花の名前とかもあるらしいですがとりあえずやってみます。



以下、私が考えた文章。

彼女は不思議な女性だった。普段は淡々と過不足なく仕事をこなし、部内の連中に深く付き合う事もせず、仕事が終われば早々に退社する個人主義的な立場のクールな女性だと思っていた。

ある日、私が休憩中に社の屋上のベンチでひとり缶コーヒーを飲んでいた時、たまたま彼女が現れた。

彼女は少し戸惑った様だったが、さすがに彼女の部の長である私を無視はできないのだろう、私のところまで近づいてきて「お疲れ様です」と声をかけてきた。

社交辞令が終わった彼女は私からすぐに離れるかと思いきや、私の隣に腰を下ろした。そして持ってきたマグボトルに口をつけ一口飲んだ。

私に一声かけただけでそこから去っていくのは、彼女なりに私に悪い気がしたのだろう。若干居心地悪そうにしながらも日常会話をしようとしてくる。変に律儀だ。

そんな普段とは違う彼女に私はすこし笑ってしまった。そしてその彼女の日頃とは違う表情が私の口を軽くさせた。

私は少し前に仕事上で犯したミスを彼女の前で話してしまった。まぁ愚痴みたいなもんだ。部下にこんな姿を晒すつもりはなかったが。

彼女は私が話し終えるまで頷きながら聞いていた。

はっと気づいた私は「すまない、こんな愚痴を聞かせてしまって」と謝った。

彼女はゆっくり首を横に振り、そして「そんなことないです。」という言葉と笑顔を見せてくれた。社交辞令でもない、嫌味でもない、心の底から素直に出してくれた屈託のない、そんな笑顔だった。

私は彼女のそんな顔を見ることは無いと思っていた。まず笑った顔を見た事がなかったからだ。思わず言葉が滑り出た。

「君の笑顔は虹のようだね。」

彼女は要領を得ていなかったようなので理由を言った。「めったに見れないから。」

言った途端、さすがに失礼だと感じ謝罪の言葉を口にしたが、彼女は「お気になさらず」という言葉を残し、その場から去って行った。

その数ヶ月後、私は社で大きなプロジェクトを任され、そのチームに彼女も入れ私の補佐を頼んだ。そつなく仕事をこなす彼女は私にとってとても有益だった。

だが彼女はそのプロジェクトのさなか大きなミスを犯す。そのプロジェクトの根幹が揺らぐくらいの。

私は彼女を『断罪』し、即刻チームからはずした。彼女は言い訳をしようとせず、深く一礼してその場を去って行った。そして程なく彼女の退職届を受け取る事になった。

半年かけてプロジェクトをどうにか立て直し、ようやく軌道に乗りかけていた矢先、私は信じられない事実を耳にする事になる。

彼女の同僚である数人の社員が彼女の犯したミスに疑問を持ち、自分達で事の事情を調べていたのだ。

そして明らかになった。彼女はミスを犯していなかったのだ。当時、同じチーム内にいた彼女の直属の上司のミスをかぶっただけなのだ。

なぜ彼女がそんな行動に出たのかは解らない。もしかしたら直属の上司に無理やり罪をなすりつけられたのかもしれない。

今となっては解らない。もう彼女と連絡の取りようがなかったからだ。携帯電話は解約され、履歴書に書かれた住所にもすでに彼女の姿はなかった。

私は悔やんだ。なぜ彼女の潔白の可能性を少しでも信じてやれなかったのだろう。彼女の言うウソを真実だと安直に受け止め、そして怒りのあまりに彼女にどなり散らしたのだ。事実を知った日、私は深く酒を飲み、そして泣いた。

そして数年が経った後、元同僚が彼女の事を教えてくれた。彼女は今、イギリス人と結婚してロンドンで暮らしているそうだ。そして女の子が生まれ、親子3人で幸せに暮らしているのだという。

「お子さんの名前は『アイリス』というそうだ」という元同僚の言葉を聞いて私は息を飲む。

「アイリス」はギリシャ神話の「虹」の女神・イリスから由来する言葉だ。彼女は私の失礼な言を覚えていたのだろうか。いや、それはあまりにも短絡的すぎる思考だ。我ながら都合が良すぎる考えなのはわかっている。

私は駅のホームで電車を待っている。空は太陽からの日差しが暑いくらいなのに、さらさらと雨が降っている。いわゆる天気雨だ。

となりに立っている老人が「『狐の嫁入り』だな」とぼそりと呟く。

この雨が止んだらめったにお目にかかれない虹が見れるだろう。





はい!というわけでね、いかがなもんでしょうか。


わかってる、前置きが長い事は。


「虹」のフレーズを出そうとしたらえらいボリュームが大きくなってしまった。まぁなかなかの駄作ですな。


なんか三題文が私の妄想話を披露する場になってきてる気がする。


まぁ文章にはできませんでしたが、オチ的には二人が勤めていた会社は


「アイリスオーヤマ」だったらちょっとおもしろかったかもしれん。


それではまた。

↓お願いします。
Category: 三題文

コメント

こんにちは

読み終った時、
ひとつの映画を観たような気持ちにさせられました。
感動するお話でした。
ありがとです(*^-^*)

2015/05/18 (Mon) 16:22 | ハーモニー #- | URL | 編集
Re:

ハーモニーさん、コメントありがとうございます。

こちらこそお褒めの言葉を頂いてありがとうございます。発展途上も甚だしい文章でも認めていただけるのはとても嬉しいです。
妄想意欲?が湧いてきます(笑)

2015/05/18 (Mon) 18:19 | to-na-mo-na #- | URL | 編集
No title

初めまして
ジーンときました。

2015/05/19 (Tue) 09:07 | 和 #mtYTAWfU | URL | 編集
Re:

和様、はじめまして。
コメントありがとうございます。

稚拙な文章をお読みいただきありがとうございます。
また読んでやってください。

2015/05/19 (Tue) 13:01 | to-na-mo-na #- | URL | 編集
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2015/05/20 (Wed) 05:11 | # | | 編集
Re:

鍵コメさん、ご意見ありがとうございます。

そのあたりは私はまだまだ知識不足なところはありますね。
解釈うんぬんの前に、まずは本来の意味をしっかり知っておくべきですね。

2015/05/20 (Wed) 13:13 | to-na-mo-na #- | URL | 編集

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